「手形」の雑学|もとは本当に手のひらを押した証文だった?語源から関所の通行手形、力士の手形まで
「手形」と聞くと、会社のお金のやりとりに使う書類を思い浮かべる人が多いかもしれません。でもこの言葉、もとをたどると本当に「手の形」だったと言われています。手のひらに墨や朱肉をつけて紙に押し、約束を守る証にしていたのだとか。本記事では、「手形」という言葉の語源と歴史、そして手の形にまつわるさまざまな雑学を、手相好きの目線で紹介します。
「手形」のもとの意味
まずは語源から。
- 手形は、もともと手のひらに墨や朱肉をつけて、紙や布に押した手の形を指したとされる
- その手の形を、証文(約束を書いた文書)の印にしたことから来た言葉と言われる
- 押された手形は、あとで約束を確かめる証拠として使われた
- 手のひらは一人ひとり違う——その性質を、昔の人も利用していたのかもしれません
- 手の形を押すことで、「確かに本人が約束した」と示す意味があったと考えられています
証文から「お金の手形」へ
言葉の意味は時代とともに変わっていきました。
- 土地の売り買いなどの大切な文書に、手形が押されていたと言われる
- やがて手の形を押す習慣はなくなり、証文そのものを「手形」と呼ぶ言葉だけが残った
- 近世以降、お金の支払いを約束する書類を表す言葉として使われるようになったとされる
- 辞書では、江戸時代の浄瑠璃に使われた例が紹介されています
紙の手形がなくなる?
実は今、手形の歴史が大きな節目を迎えています。
- 紙の手形は、2026年度末をめどに廃止に向けた取り組みが進められていると報じられている
- 代わりに、電子的なしくみへの移行が進められている
- 手のひらを押した証文から始まった言葉が、デジタルの時代にどう残っていくのか、ちょっと気になるところ
- 手のひらの「一人ひとり違う」性質は、今は指紋認証などで生かされています→「指紋の形」
関所の通行手形
時代劇でおなじみの通行手形も、同じ「手形」です。
- 江戸時代、関所を通るときに必要だった身分証明書のような書類
- 「どこの誰で、何のために旅をするのか」を証明する役割があったと言われる
- ここでも「手形」は、手の形ではなく「証明の書類」という意味で使われている
- 旅の手相の雑学は「旅行線」でどうぞ
お相撲さんの手形
今でも本物の手の形を押す手形があります。
- 力士が色紙に手のひらを押した「手形」は、記念品やお守りとして親しまれている
- 大きな手の跡は、それだけで迫力があり、見るだけでパワーをもらえる気がする
- 力士の手形には、手相の線までくっきり写っていることも
- 手の大きさの雑学は「手の大きさ」で
世界の洞窟に残る手の跡
手の形を残す文化はずっと昔からあります。
- 世界各地の洞窟の壁には、大昔の人が残したとされる手の跡が見つかっている
- 手を壁に当て、まわりに顔料を吹きつけて形を残したものもあると言われる
- なぜ手の形を残したのかは、はっきりとは分かっていない
- 人類が昔から「手」を自分のしるしと考えていたことが伝わってきます→「手の進化の雑学」
手形と手相の関係
手形は手相を記録する道具にもなります。
- インクをつけて紙に押すと、手のひらの線がそのまま写ることがある
- 写真よりも線の太さや深さがわかりやすいと感じる人も
- 写し取った手形と、今の自分の手を比べてみるのも面白い
- 写真で記録する方法は「手相日記」で紹介しています
手形アートを楽しもう
家族で楽しめる手形あそびもおすすめです。
- 赤ちゃんや子どもの手形を、毎年同じ日に押して成長の記録にする→「初孫と手相」
- 家族全員の手形を1枚の紙に押して、大きさや形を比べる
- 手形をもみじや動物に見立てて、絵を描き足す→「もみじのような手」
- 肌にやさしいインクを使い、終わったらすぐに洗い流しましょう
手形にまつわる言葉あそび
ほかにも「手」の言葉はたくさんあります。
- 「切手」はもともと「切符手形」を略した言葉とされる
- 手のひらにまつわる慣用句の雑学は「「手」の慣用句雑学」で
- 身近な言葉の中にも、手の文化が息づいています
- 次に「手形」という言葉を見かけたら、手のひらを押した証文を思い出してみてください
まとめ
「手形」は、もとは手のひらに墨や朱肉をつけて押した手の形で、約束の証として使われていたと言われます。そこから証文、そしてお金の手形へと意味が広がり、今では紙の手形が廃止に向かう節目を迎えています。関所の通行手形、お相撲さんの手形、洞窟に残る手の跡——手の形には、昔から人の「しるし」としての力があったのですね。
※本記事はエンタメ目的の参考情報です。言葉の由来や歴史には諸説あります。