「手」の慣用句雑学|手のひらを返す・手の内を明かす・掌中の珠…手相好きが知りたい言葉の由来
「手を焼く」「手が空く」「手を抜く」——私たちは毎日のように、「手」を使った言葉を口にしています。ことわざ・慣用句の辞典には、「手」を含む言葉が200以上載っているものもあるほど。日本語は、手で気持ちや状況を表すのが大好きな言葉なのかもしれません。本記事では、その中から手相好きなら知っておきたい「手」の慣用句を集めて、意味と由来を雑学として紹介します。
「掌(たなごころ)」という言葉
まずは手のひらの古い呼び名から。
- 手のひらは古くは「たなごころ」と呼ばれた
- 「手(た)の心(こころ)」、つまり手の中心という意味から来たとされる
- 「掌」という漢字1文字で「たなごころ」と読ませることもある
- 手のひらには昔から「心」があると考えられていた、と思うと手相好きにはうれしい言葉です
手のひらを返す
手相を見るしぐさにも通じる言葉です。
- それまでの態度を急にがらりと変えること
- 「手の裏を返す」とも言う
- 手のひらを上に向けるか下に向けるかで、見た目が一瞬で変わることからのたとえ
- 手相を見せるときは手のひらを上に。手相トークの後で「手のひらを返さないでね」と冗談にもできます
手の内を明かす
手の中を見せるのは、昔から特別なことだったようです。
- 自分の考えや計画、隠していた力を相手に見せること
- 「手の内」は、もともと武芸や勝負の技、腕前を指す言葉とされる
- 手相を見せ合うのは、ある意味「手の内」を見せ合うこと
- 初対面で手相を見せてもらえたら、信頼のしるしと受け取ってもいいかもしれません→「手相アイスブレイク」
掌中の珠
いちばん大切なものを表す、美しい言葉です。
- 手のひらの中にある宝石のように、とても大切にしているもの
- 特に、かわいがっている子どもや愛する人のたとえに使われる
- 大切なものは手の中に包んで守る、という感覚は昔も今も同じ
- 子どもの手の話題は「子どもの手相」でどうぞ
掌を指す
手相そのものを思わせるちょっと珍しい言葉です。
- 「たなごころをさす」と読む
- 手のひらの上のものを指さすように、物事がきわめて明白で確かなこと
- 手のひらは「いちばんよく見えるもの」のたとえだったと言える
- とはいえ、手相の読み方は「掌を指す」ほど明白ではなく、諸説あるのが面白いところです
手を焼く・手塩にかける
手間や世話を表す言葉もたくさんあります。
- 手を焼く=扱いに困ること。手をやけどするように、うまく対応できない様子のたとえとされる
- 手塩にかける=自分の手で世話をして大切に育てること
- 「手塩」は、もともと食膳に添えた少しの塩のことと言われる
- 子育てやペット、植物の話題でもよく使われる言葉です
手に汗握る
手の状態で気持ちを表す言葉です。
- 緊張や興奮で、見ている側もはらはらすること
- 実際に、緊張すると手のひらに汗をかく人は多い
- 手の温かさ・冷たさと性格の言い伝えは「手の温度」で紹介しています
- スポーツ観戦の話題にもぴったりの言葉です
手が上がる・手が早い
同じ「手」でも、意味がいくつもある言葉があります。
- 手が上がる=技術や腕前が上達すること。お酒の量が増えるという意味で使われることもある
- 手が早い=仕事が手早いこと。ただし、人によっては別の意味に受け取られることもあるので使う場面に注意
- 手が届く=能力や予算の範囲にあること。年齢がその域に近づくことにも使う
- ひとつの言葉に複数の意味があるのは、それだけ「手」が暮らしに身近だったからかもしれません
猫の手も借りたい
動物の手が出てくる言葉もあります。
- 非常に忙しくて、どんな手伝いでもほしいこと
- ネズミをとる以外は役に立たないとされた猫の手でも借りたい、という意味から
- 猫の手のひらには肉球があり、人とはまったく違うつくり
- 動物の手のひらの雑学は「動物の手のひら」でどうぞ
手相トークで使える言葉遊び
慣用句を知っていると、会話のスパイスになります。
- 手を見せてくれた人に「手の内を明かしてくれてありがとう」
- 生命線がしっかりした人に「さすが、手堅い人の手だね」
- 手が温かい人に「手に汗握る展開でも落ち着いていそう」
- 褒め言葉の引き出しは「手相の褒めフレーズ集」でも増やせます
まとめ
「手」の慣用句をたどると、日本語が手で気持ちや状況を表すのが大好きなことがよく分かります。手のひらを「たなごころ(手の心)」と呼び、大切なものを「掌中の珠」と言い表してきた日本人。手相を見るときも、そんな言葉を思い出すと、手のひらがちょっと特別なものに見えてきませんか。
※本記事はエンタメ目的の参考情報です。言葉の由来には諸説あります。